帰りの電車は急行に乗った。急行は混んでいるのでまさか座れるとは期待していない。幸いつり革につかまれた。目の前に座っているのは、おばさん（私と同じくらいお腹出ているぞ）と、その左隣には３０代後半ぐらいの女性。二人とも何か読んでいて席を譲ってくれる気配ゼロ。ま、急行だから各駅よりは乗っている時間が短いからいいけどさ。しばらく乗っていると、左方向から私の洋服を誰かがひっぱった。見ると３０代後半ぐらいの女性のさらに隣に座っているおばあさんが「次降りるから、ここ座りなさい！」とぐいぐいひっぱるのだ。「あ、ありがとうございます。」と答えたが、まだ電車は通過駅を通っていて、次の駅には着かない。おばあさんはまだ座っているし、おばあさんの前にも立っている人達がいるから、今の状態ではそっち方向へ移動できない。しばらくきまずい感じで立っていた。どんな顔したらいいのやら…。やっと駅についておばあさんは再度私に「早くここ！」みたいな言葉を発してすばやく降りていった。さすがにおばあさんの前に立っていた人は空いた席に座りずらいらしく、私に譲ってくれた。ありがたや、ありがたや。座った後、ふりむいて窓からホームを見ると、ちょうどおばあさんが通っていて、こちらを見てくれたので頭を下げて再度お礼をすることができた。
妊娠してから席を譲ってもらったのはこれでまだ２回目。しかも両方ともおばあさんからってどういうこと？？せちがらい世の中ねぇ…。
